DABPを使った発振回路
2017-08-27
DABPはバンドパスフィルタですので振幅制御して入力と出力を繋げば発振するはずです。
そこで下図のような回路で実験すべく久々にデジットでお買い物。
ところがコンデンサを買い間違えてしまいました。
やむなくC1、C2は回路図上では0.047μFとなってますが、実際は手持ちの0.1μFを使ってます。
振幅制限は簡単にLEDリミッタとしました。またBPFとしてのQは30です。
WaveSpectraで測定。
THDは0.01%を切ってます。2次高調波が大きいのですが、リミッタが正負対称になっていないのかもしれません。LEDは特に選別はしていません。あるいはオペアンプの出力にオフセットがあるからかもしれません。
VRを調整してなるだけ高調波が少なくなるようにしますが、やりすぎると発振が停止します。
発振停止寸前まで追い込んでやると今度は電源投入から振幅が安定するまで時間がかかります。
私の実験では20秒ほどかかりました。
気になるのは中心周波数±30Hzぐらいにある二つのピークですが、これが出る理由がわかりません。
オペアンプは当初NJM4580DDを使いましたが、数MHzで発振しました。
500Hzぐらいで発振してますが、高い周波数での発振が混ざってます。
拡大してみると、4MHzぐらいの発振です。
利得帯域幅積 はLF412が3MHzなのに対し、NJM4580DDは15MHzと広帯域です。
デュアルオペアンプはクロストークがあるのでその影響かもしれません。特にGICのような両入力端子を使っている場合は余計に影響を受けやすいのではないかと思います、定量的な話が出来ませんが。
周波数を可変にしようとするとちょっと厄介です。R2とR3を二連ボリュームにすればいいように思いますが、それではBPFのQが変わってしまいます。当然THDも変わります。
C1もGICで可変にすればQを変えることなく周波数を可変に出来ますが、そこまでやるなら状態変数型のほうがいいでしょう。
スポットオシレーター向きといえます。
そこで下図のような回路で実験すべく久々にデジットでお買い物。
ところがコンデンサを買い間違えてしまいました。
やむなくC1、C2は回路図上では0.047μFとなってますが、実際は手持ちの0.1μFを使ってます。
振幅制限は簡単にLEDリミッタとしました。またBPFとしてのQは30です。
WaveSpectraで測定。
THDは0.01%を切ってます。2次高調波が大きいのですが、リミッタが正負対称になっていないのかもしれません。LEDは特に選別はしていません。あるいはオペアンプの出力にオフセットがあるからかもしれません。
VRを調整してなるだけ高調波が少なくなるようにしますが、やりすぎると発振が停止します。
発振停止寸前まで追い込んでやると今度は電源投入から振幅が安定するまで時間がかかります。
私の実験では20秒ほどかかりました。
気になるのは中心周波数±30Hzぐらいにある二つのピークですが、これが出る理由がわかりません。
オペアンプは当初NJM4580DDを使いましたが、数MHzで発振しました。
500Hzぐらいで発振してますが、高い周波数での発振が混ざってます。
拡大してみると、4MHzぐらいの発振です。
利得帯域幅積 はLF412が3MHzなのに対し、NJM4580DDは15MHzと広帯域です。
デュアルオペアンプはクロストークがあるのでその影響かもしれません。特にGICのような両入力端子を使っている場合は余計に影響を受けやすいのではないかと思います、定量的な話が出来ませんが。
周波数を可変にしようとするとちょっと厄介です。R2とR3を二連ボリュームにすればいいように思いますが、それではBPFのQが変わってしまいます。当然THDも変わります。
C1もGICで可変にすればQを変えることなく周波数を可変に出来ますが、そこまでやるなら状態変数型のほうがいいでしょう。
スポットオシレーター向きといえます。
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DABP(Dual Amplifer Band Pass)フィルタとGIC(Generated Immitance Converter)の解析
2017-08-22
回路1はDABP(Dual Amplifer Band Pass)型フィルタで、前から知ってはいたのですが、ちゃんと調べてませんでした。
接続がどうもややこしそうだったのですが、書き直してみると回路2になりました。これならわかります。
右側がGIC(Generated Immitance Converter)になってます。この回路2のGICはインダクタと等価です。
したがって回路3のようにLCによる共振回路になっています。(OUTについてはあとで書きます)
GICは以前に取り上げたことがあります。
GICによる電子インダクタの実験
ちゃんと解析していなかったので、この際やってみようと思いましたが、すでにWebにありました。
徳島大学の川上博氏のOSillators.pdfです。
8ページから10ページにかけてGICの解析があります。10ページから引用します。
注意すべきは各オペアンプの+及びー入力が負帰還により仮想短絡されているという条件で式が組まれているということです。
出力が飽和していては条件が成立しません。
回路2のOUTは図6の回路のv3になります。またv4=0です(接地されている)
したがって
v3=(1+Z4/Z5)v1
Z4=R4、Z5=R5ですが、R4=R5とすると
v3=2v1
となります。したがって回路2の中心周波数におけるゲインは2となります。
A=2
ω=1/sqrt(C1C2R2R3)
Q=R1sqrt(C1/(C2R2R3))
C1=C2=C、R2=R3=Rとすると
ω=1/CR
Q=R1/R
参考文献
OPアンプによる実用回路設計
馬場清太郎氏 著
百均のUSB LED電球(2)
2017-08-13
百均のUSB LED電球
2017-08-11
状態変数型バンドパスフィルタ(2)
2017-08-05
A Beginner's Guide to Filter Topologies
以前にも参考にしたことのあるWebページです。
ページの中ほどにState Variable Biquadについて書かれてます。
3オペアンプタイプと4オペアンプタイプです。
今まで何度か取り上げてきたのですが、解析が中途半端でした。
A(利得)=1の場合についての結果を記録しておきます。(導出過程は省略します、手書きの汚いメモならありますが・・・)
上の回路のLTSpiceファイルはこちら、保存後、適当なファイル名をつけ、拡張子をascに変更してください。
3オペアンプタイプはネットで見ると発振回路によく使われてるようです。
R11のところに2SK30などのJ-FETを使って振幅制御をします。
Qを大きくしたときにR11の両端電圧は小さくなります。
上の回路図ではQ=10ですが、分圧比は1/21です。Q=30なら1/61です。
J-FETを使って振幅制御をする場合、歪を抑えるため両端電圧を小さくする必要があるのでかえって都合がいいようです。
【追記】J-FETを振幅制御に使ったWebページ
The Art of Analog Circuitsさんの2006年8月20日の記事、2SK30AでAGC
アナログエンジニアさん、電圧制御可変抵抗
EDN Japan、外付けFETの“電子抵抗素子”でゲイン制御アンプを実現、AGCにも応用可能
以前にも参考にしたことのあるWebページです。
ページの中ほどにState Variable Biquadについて書かれてます。
3オペアンプタイプと4オペアンプタイプです。
今まで何度か取り上げてきたのですが、解析が中途半端でした。
A(利得)=1の場合についての結果を記録しておきます。(導出過程は省略します、手書きの汚いメモならありますが・・・)
上の回路のLTSpiceファイルはこちら、保存後、適当なファイル名をつけ、拡張子をascに変更してください。
3オペアンプタイプはネットで見ると発振回路によく使われてるようです。
R11のところに2SK30などのJ-FETを使って振幅制御をします。
Qを大きくしたときにR11の両端電圧は小さくなります。
上の回路図ではQ=10ですが、分圧比は1/21です。Q=30なら1/61です。
J-FETを使って振幅制御をする場合、歪を抑えるため両端電圧を小さくする必要があるのでかえって都合がいいようです。
【追記】J-FETを振幅制御に使ったWebページ
The Art of Analog Circuitsさんの2006年8月20日の記事、2SK30AでAGC
アナログエンジニアさん、電圧制御可変抵抗
EDN Japan、外付けFETの“電子抵抗素子”でゲイン制御アンプを実現、AGCにも応用可能